cbc31a55.jpg札幌から約160km走行して、洞爺湖に着いた。それほど霧は出ていない。ラッキーである。中島がきれいに見えている。観湖台から湖を一望する。第一印象は「丸い湖」で湖面の色は、太陽が出ていないので、はっきりとは言えないが綺麗ではない。これといった色はついておらず、強いて言えば鉛色である。
 観湖台を後にし、洞爺湖温泉街を通り昭和新山に向かった。
 すぐに赤茶けた山肌が眼前に迫ってきた。なかなかの興味をそそる風貌である。一見の価値はある。

ここに来て、太陽がようやく顔を見せてくれた。
 昭和新山の真ん前の駐車場にバイクを停めて、雨具とセーターを脱いだ。
 やはり8月である。日が照れば暑い。やっと夏が戻ってきて心もウキウキしてきた。単純極まりないが、正直な気持ちである。
 バイクだけで50台は駐輪している。昭和新山に負けないくらい壮観な眺めである。
 カワサキGPZ900Rの熊谷ナンバーのお嬢さんに、カメラのシャッター押しを頼まれた。このビックバイクを操るのだから、きっと「じゃじゃ馬」にちがいないと思うが、どうしてどうして、おしとやかな美人さんである。
 昭和新山の標識の前で、ハイチーズ!2枚撮ってお役目御免となりました。
 これから道南へ行くとのこと、地上でピースを交わし、別れる。
 ここで昼になったので、昼食を取ってゆっくりすることにした。
 まだ、今日の宿を決めていない。ユースホステルハンドブックをめくり、札幌のユースを探す。宮の森シャンツェ側の宮の森ユースに泊まることにした。さっそく電話で予約を入れる。運良く空いていた。この時期にラッキーだ。
 昼食を交え1時間ほど休憩した後、バイクにも燃料を補給して、R453を支笏湖を目指して走り出した。
 燃料補給はもちろん「HOKUREN-SS」である。ライダーには超有名で、人気のあるガソリンスタンドで、夏の時期に、必ずライダーキャンペーンを繰り広げる。給油をすると、「SAFETY SUMMER HOKKAIDO-96」と書かれたフラッグがもらえる。それぞれの地域で色分けされており、道南はグリーン、道央はオレンジ、道北/道東はイエローである。この旗の数がライダーにとってはステイタスになるのだ。
 さっそくオレンジのフラッグを小生も1本手に入れて、バイクのテールに取り付けてはためかせる。単純ではあるが何となく気持ちがいい。
 R453も山間の峠道である。ワインディングもそこそこ楽しめ、面白い。
 美笛峠を越えて、洞爺湖から約50kmで支笏湖着。残念ながら、また霧雨が降り出した。風もけっこう吹いている。鉛色の湖面が速いサイクルで波だって見える。どこかに逃げ込もう。湖面が見えてから約30km走って、丸駒温泉着。恵庭岳の麓である。ここの露天風呂が有名で、支笏湖を眺めながら風呂に入ることができる。残念ながら恵庭岳の雄姿は見ることができない。雨具を付けなかったので、ジーパンがじっとり濡れてしまった。
 ゆっくり風呂に入って乾くのを待とう。
 入浴料を支払い、歴史を感じるひなびた一軒宿に納まる。
 自称オジンライダーには、温泉は何よりの休息である。自然を肌に感じての露天風呂は格別の感がある。
 まだ、先があるのでどっぷり浸かっているわけにはいかない。時間の許すかぎり粘ろう。15時30分出発とすることにした。あと1時間である。
 ゆっくりと30分以上も、支笏湖の中に入っていると錯覚するような露天風呂に浸かって、自然との一体感を十分に味わった。
 予定どおりに丸駒温泉を後にし、R453を北上し札幌に向かう。
 約65km走行して、17時に宮の森シャンツェ側の「宮の森ユースホステル」に着いた。
 本日の走行距離380km、霧のため予定していたビューポイントのすべてを見ることはできなかったが、走行距離としては余裕のあるツーリングで、明日に疲れを残さない、まずまずのものであった。
 夕食にはまだ時間があるので、宮の森シャンツェを見に行くことにした。
 雪の中で見ないと実感が沸いてこない。今は真夏である。シャンツェの回りは緑また緑で、その中にコンクリートの塊が馴染まずにポツンとある感じで、何とも情けなく見える。力感のある締まった存在をアピールするには、やはり雪を抱いた本来の姿しかない。とは言っても、札幌五輪で喝采を浴びたその場所に今、立っていると思うと、歴史を共有できたという実感が沸いてきて、何とも言えず心が温かくなってくるのは歳のせいか?