6d9d48de.jpg1996年の12月にアメリカコーネル大学の天文学者カールセーガン博士が亡くなった。とても残念だった。幼い頃から、私は天文が好きだったが、カールセーガン博士の「コスモス」を読んで、いっそう天文学に興味を持ち、またますます好きになった。今でも、宇宙を再認識したい時には、このコスモスを寝る前に読む。そうすると心が落ち着くのである。「コスモス」は1978年だったと思うが、カールセーガン博士自らの出演で、テレビシリーズとして放映された。きっと覚えておられる方もいることだろう。今日は、その「コスモス」の中から、ドレイクの方程式というのをご紹介しよう。
皆さんは、この宇宙に我々人間と同じ知的生物のすむ惑星がいくつあるだろうか?と考えたことはないだろうか。そう考えることはごく自然なことであり、宇宙へのロマンを増幅させる。

知的生物の文明社会の数がいくつあるか?という数「N」は、おおまかに推定することができる。それぞれの因子を考えてみよう。
N*=銀河系のなかの恒星の数、fp=惑星系を持つ恒星の割合、ne=ある特定の惑星系の中で生物の存在し得る生態学的環境を持つ惑星の割合、fl=適当な環境を持つ惑星の中で実際に生物が誕生した惑星の割合、fi=生物の住む惑星の中で知的生物のいる惑星の割合、fc=知的生物の住んでいる惑星の中で、通信技術を持つ文明人のいる惑星の割合、fL=その惑星の寿命のなかで技術的文明人の存在する期間の割合、これらをまとめると、N=N*×fp×ne×fl×fi×fc×fLとなる。このうち「f」はすべて0〜1の間の少数で、N*の大きな数を減らして行く。できるだけ否定的な要素を集め、消去法で消して行く!詳細な分析は多義にわたっており、ここで説明することは無理であるが、それぞれの因子の説明は大変興味深い!結局否定的要素を集めて式にあてはめると、最後には我々と同じような文明を有し、いま現在存在する惑星は10個はあるだろう。と結論付けられる。それはごく自然なことで、この宇宙の中で、地球だけが特別な存在でありえるはずはないのだから!このことについて詳しくお知りになりたい方は、朝日新聞社発行の「コスモス」上下巻をお読みいただきたい!「ザ・ギャラクシー=我々の銀河系」の中に10個も我々と同じような文明を持つ惑星がある、と思うだけでも魅力あることである。「ザ」を取り去ったただの「ギャラクシー」は我々太陽系の属する銀河系外の銀河(例えばアンドロメダ銀河)をいう。正に宇宙は広大である。