芸術

2021年03月04日

60年代〜の日本を代表する指揮者=岩城宏之=

IWAKI (640x487)


私がクラシックを常時聴くようになったのは13歳からです。
意識して最初に聴いたのは、ビゼーのアルルの女第一組曲、第二組曲でした。
昭和41年、1966年だったと記憶しています。

当時は、クラシック演奏と言えば、NHK交響楽団でした。
テレビで放送されるNHK交響楽団演奏会は欠かさず視聴しました。
白黒テレビの映像には、NHK交響楽団を前に指揮する岩城宏之氏の雄姿がありました。

私が最初に見た指揮者は岩城宏之氏だったのです。
1969年にNHK交響楽団の正指揮者に就任します。

当時は他の指揮者はあまり取り上げない、日本の作曲家の現代音楽を盛んに演奏していました。

頸椎を圧迫する病気に悩まされたり、ガンを患い何度も手術しています。
長い闘病生活を余儀なくされました。

正直な人で、「お義理で拍手するのはやめてほしい」事件という有名な事件があります。
第531回N響定期公演(1969年10月29・30日/東京文化会館)の29日の「三善晃:『管弦楽のための変奏曲』」を演奏し終わった後に、自分の指揮が奏でる音楽を自分で気に入らなかったのかもしれませんが、観客に向き直って、「お義理で拍手するのはやめてほしい。つまらないと思ったらヤジってけっこうです。よいと思ったら盛大に拍手してほしい」と言ったのです!
次の演奏が終わって、盛大な拍手で称えられますが、更に「ああいうことをいったからといって、そう拍手してくれなくても……」と追い打ちを掛けました!
決して嫌みがあった訳ではありませんので、観客は嫌な感じは持たなかったと思いますが、そのような単刀直入なところのある人でした。

晩年、ベートーベンの9つの交響曲を大晦日に全て演奏するという前人未到の10時間に及ぶコンサートを成し遂げます。
2004年、71歳の時でした。
更に翌年の2005年にも同じコンサートを成し遂げます。
この時には8月に肺ガンが見つかり手術して、2ヶ月は入院が必要との医者の判断でしたが、1ヶ月で退院し、演奏会の為の練習に精を出します。
そして無事に演奏会を終えますが、体力の消耗は命を削りました。

2006年6月にベッドで指揮棒を振りながら力尽き亡くなったと言います。
73歳でした。

私の心に、いつまでもベートーベンの1番〜9番の交響曲、彼に言わせれば、その1番〜9番が一つの交響曲なのだ、ということですが、私も正にその通りだと思いますし、それがいつも身体に響いて印象に残るのは、岩城宏之氏の10時間に及ぶ全曲コンサートがあったお陰です。

今はカラヤン指揮のベルリンフィルの演奏で、その気になればいつでも1番〜9番を連続で聴くことができます!

まだ一度しかそれは体験していません!
適当な休憩を入れれば10時間はかかります。

それでもトライする価値は十分にあると断言します。
そして何かを感じて下さい。

人間とは如何に素晴らしいものなのか、その成せる業の素晴らしさを実感できます!

kenhappy1 at 22:59|PermalinkComments(0)