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私たちは空間を前後左右上下と3Dとして対照的に移動することが可能ですが、時間の矢は過去から未来への1方向にしか移動することができません。
故に時間の矢は非対称的にしか移動することがないと表現されます。

今は物理学的に時間について語ろうとしているのではありません。

不思議に思うのは、この世界が時間に関係なく存在するのではないかということなのです。
もう深夜ですが、ベッドに入って寝て、朝に起きるのですが、本当なら未来は無のはずで、朝にベッドに目覚める自分がいる、とは約束されていることではないのです。
時間の矢の先端に自分がいて、万物が存在しているというのが正しいのでしょう。

しかし、時間に関係なく、明日も我が家は存在しているし、この世のすべてのものが時間とは関係なく存在していると考えることの方が自然に思えるのです。

時間は好むと好まざるとにかかわらず、脳の思考とは関係なく常に過去から未来に流れています。
コップから零れた水がコップに戻せないように過去に戻ることはできません。
時間の矢の先端を超えて先の未来を見ることもできません。
万物は現在の時間に縛られているのです。

そんなことを想うとき、人間の思考の素晴らしさを感じます。

量子の世界では時間の矢の逆転、すなわち未来から過去への移動もあり得ると表現されます。
正しくは、過去から未来へなのか未来から過去へなのか区別がつかない現象を見ることができると表現した方が適切でしょう!

こういうことを想うときは、私にとっては物理学的思考よりは、哲学的思考が強く現れます。

私のような凡人には、思考の遊びでしかありませんが!