852b1c5d.jpg株の世界に「風説の流布」という法律違反があるということを初めて知った。単純には嘘を言って会社の業績が良いように見せかけることである。自己中人類とでも言おうか、LiveDoorホリエモンが考えそうなことではある。
東京地検特捜部の基本は「巨悪は眠らせない」だと記憶している。大概は政治がらみで表に出る特捜部であり、政治色のないホリエモンに照準を合わせたのは珍しいこととも言えそうだ。
何を問われているのかと言うと、発表されている内容では[インターネット関連企業「ライブドア」(東京都港区、堀江貴文社長)の関連会社が、企業買収を巡って虚偽の発表をしたり、利益を水増しした決算発表をしていた疑いが強まり、東京地検特捜部は16日、証券取引等監視委員会と合同で、証券取引法違反(偽計、風説の流布)の容疑でライブドア本社などを捜索、強制捜査に乗り出した。 ]ということで、具体的には[ライブドアの子会社「ライブドアマーケティング(旧バリュークリックジャパン)(以後バリュー社)」が出版社「マネーライフ(以後マネー社)」を完全子会社化すると発表したが事実上マネー社はライブドア関連会社であった虚偽の発表。バリュー社が売上高や経常利益など水増しして経営状況を良くみせかけて決算を発表、風説の流布の疑いが持たれている。]という内容である。
昨今のベンチャー企業による株のマネーゲーム(敵対的買収)に端を発する合理的物理的な動きは、経済的には、この日本では法律違反ではないが、日本人の文化に根ざした心の部分では、それを善しとしない国民が多かったように思う。通常の会社は、企業体としての在り様を何年もかけて延々と築いてきた。そういったところとは無縁な自己中人類がITベンチャーとして颯爽と登場し、企業体というものの価値観をぶち壊して行く。それ自体は悪いことではないと思うのだが、節操がないようにも見える。きっとホリエモンも含めて、こういった人々は事業の失敗は恐れず、逆説的に平気で社員を切り捨ててしまうことに何ら呵責を感じないだろう、と回りに思わせてしまう。きっとそれは当たらずとも遠からずのことだろう。
正にここのところにメスが入ったように思うのだが、幼稚な考えだろうか?
東京地検特捜部も乙なことをするものだ、と最初に思ったのは自分だけだろうか?
清く正しくなどとは言わないまでも、節操を持って何事も成したいものである。

★人気blogランキング:押してね!