視点が面白い映画を見ました。韓国と日本の合作映画です。
日本が第2次大戦に勝利し、朝鮮を引き続き統治しているという設定のSFです。
朝鮮の紀元前の遺跡に時間を移動できる扉を開ける鍵が見つかり、初代朝鮮総督の伊藤博文の暗殺を、暗殺者に刺客を送って阻止し、その結果、アメリカとは敵対関係ではなく同盟を結び、原爆をドイツに落とし、第2次大戦に勝利する、という他愛無いシナリオです。
その時間移動で、朝鮮が消滅し日本の領土となり統治されているということを知った朝鮮人たちが祖国解放のために戦い、真の歴史(日本が敗戦)の現代に替える物語です。
間もなく終戦記念日ですが、この映画を見て、祖国解放という怨念が如何に強いかということを再認識しました。
日本は現在、皇紀[日本書紀に記されている神武天皇(初代天皇)即位の年(西暦の紀元前660年にあたる)を元年として起算した、日本独自の紀元表記です]2665年にあたります。この間、他国の植民地になったことがありません。唯一、アメリカ占領軍GHQに6年ばかり統治されただけなのです。民主的に統治されたので痛みはあったとしても怨念などとはほど遠く、怨むどころか感謝さえされたかもしれません。
植民地化されたことがある国の民は、そのことを決して忘れることはないでしょう。正に怨念となって残ってしまうのでしょうね。
植民地化した国の民は、いとも簡単にそんなことは忘れてしまいます。他国が独裁的に自国を支配しているということの痛みが判らないからです。記録を読んで判ったとしても肌で感じることはできません。
間もなく戦後60年です。60年よりちょっと前までは日本は朝鮮を支配していたのです。この現実は忘れてはならないことでしょう。
この映画を見てそんなことを思いました。
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