これまで何度か書いていますが、私の釣りの原点は仙台近郊の閖上(ゆりあげ)でのハゼ釣りでした。
昔は、その閖上に広浦という干潟があり、もちろん今もあるのですが、既に干潟ではなくなっています。50年前には、引潮時に水底が干上がり干潟となったところです。そこで父に連れて行ってもらってハゼ釣りをしたものです。いっきに2間半の竹竿をグググーっと引き込み竿を持つ手に何ともいえない手ごたえがきて、20Cmくらいのダボハゼが釣れたものです。釣具屋に餌のないときなど、引潮時に干潟で1Cm程度の子蟹を捕って、それを餌にして釣ってもゴカイの餌と変わりないように釣れたものです。
その広浦も昔の面影は皆無になりました。かなりの部分が埋め立てられ住宅が立ち並んでいます!(泣)
地域が発展するということは自然を壊すことでもあるということを痛切に感じています。
その後、10代になってハゼ釣りの場所も様々変えて行きました。子供には誰にも秘密の釣り場というものがあったものです。仙台近郊は河口の多いところです。名取川や鳴瀬川などの河口付近は絶好のハゼ釣り場となりました。
鳴瀬川河口のよく釣れる場所を見つけて頻繁にハゼ釣りに出かけたものです。河口周辺には葦原があって、小指ほどの丈夫な茎に成長した葦が群生していたものですが、ハゼがバンバン入れ食いのときには、その葦を折り取って、先端にテグスを結びつけて即席の釣竿を何本も拵えて投げておくと、面白いほどハゼが釣れたものです。1匹2匹釣るとたいていは葦が折れてしまい使い物にならなくなるので、また葦を折り取ってテグスを結びと忙しい釣りになりましたが、子供心にとても楽しい釣りでした。
今は、そういう釣り場もなくなってしまいました。
防波堤の波止釣りが関の山です!(笑)
またのんびりとハゼ釣りがしたいな、と夏に向かって想いを馳せている今日この頃です!