82247202.jpgアインシュタインが生み出した数式に「E=MC^2」というのがある。特殊相対性理論を決定づけている重要な式である。自分のような文科系の人間が浅はかな理解の下に軽々に語るべきことではないが、宇宙の生業に興味のある者にとっては欠くべからざる概念が秘められた美しい数式である。
E=エネルギー、M=質量、C=光速である。言葉で表すと「エネルギー=質量×光速の二乗」となる。ここで言う質量は我々の体重が何キログラムかというような世界ではなく、根本的な原子の世界を指している。
この数式によって夜空に輝く恒星がどうして輝いているのか?原爆の持つエネルギーはどこからきているのか?等の疑問に答えることができる。
物質は陽子や中性子、電子が原子核の核力によって一つに纏まって存在している。これを分裂することができたなら、そこからエネルギーを取り出せないか?あるいは分裂した原子核が融合するときにエネルギーを取り出せないか?という疑問に答える式なのだ。
バラバラになった原子核が融合するときに質量Mが同じなら何の変化も生まれない。しかし、分裂した原子核と融合した原子核の質量Mがもし変化していたら、その変化した質量M×C^2分だけのエネルギーを得ることができるのだ。
ウラン235に中性子を衝突させると原子核が分裂することが発見され、原爆が作られた。
太陽は中心部の1億度の高温高圧が水素の原子核を分裂させ、核融合によりヘリュウムの原子核が作られている。そのときの水素の原子核2個の重さとヘリュウムの原子核1個の重さではヘリュウムの方が軽くなる。その変化した「質量M×光速の二乗」が凄まじいエネルギーを生み出し、光輝いているのだ。
宇宙のひとつの生業を人間(アインシュタイン)が発見できた、ということに素直な感動がある。我々の存在するこの宇宙の根本原理もきっと人間が発見するときが来ると信じて止まない。そこには壮大なロマンがある。

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