d34225ea.GIFフジテレビとライブドア、堤義明、ソフトバンクホークス、楽天イーグルス、これらは何十年と続いてきた既成概念をITがぶち破った顕著な例である。
ライブドアが突いた株の市場オープン前の「時間外取引」は、最近の株取引のトレンドともいうべきインターネット取引を利用してのものであった。それは一般取引においても、それこそ庶民を代表する主婦などがわずかな利ざやを求めて手数料が1/25で済む、インターネットでの取引を積極的に行っているほど、今は浸透しているのだ。フジテレビはITを排除しようとすればするほど、旧態依然としている既成概念の殻を破ることはできない。資本主義において株式会社が株を上場している以上、持株の数によって経営参画の度合いが決まるのは自然なことである。それに逆行しようとする行為は自ずと糾弾される。しかし、勝負となればどちらに転ぶかは分からない。自分には新株予約権の差し止め仮処分の裁定が下った今においても、ライブドアが不利に思えるが、時代に逆行するフジテレビは早晩ITの荒波に飲み込まれること必定である。ニッポン放送の社長は、ちょうど自分が大学受験の頃、1970年代初頭に一世を風靡した「オールナイトニッポン」のパーソナリティー「カメさん」こと亀淵昭信である。当時は人気のパーソナリティーがけっこういたのである。そういう時代の心情的なものをまだ団塊の世代の多くが持っている以上、既成概念も捨てきれないものがある。時代はITに間違いが無いが、人間の心が絡むとややこしいのだ!
堤義明氏がインサイダー取引で逮捕された。根底にあるのは親の時代からの堤王国支配である。自由民主主義社会にあって、一部大企業には「中国」や、より酷すぎる「北朝鮮」のような、言わば王様のような独裁支配をしているワンマンがいるということを如実に物語っている出来事である。経済界の「田中角栄」が逮捕されたようなもので、日本が一歩変革を成し遂げた近代資本主義に変わる過渡期のようにも思う。
その発端となったのは、株のIT化である。もうすぐ、株券という紙は無くなってしまうのだ。キャッシュカードのようにカード化されてしまう。ということは、持ち主がガラス張りになることを意味している。親の時代から当たり前のように行われた株の不正な名義変えによる事実上の堤氏本人の金庫に眠っている個人資産は、これにより崩壊したのだ。それが顕在化する前に彼がやってしまったのが、それらの架空名義の株をインサイダー取引で処分しようとしたことである。そうではなく、その名義は馬の骨ではなかろう。もともとの名義人に無償で与えれば今回のように逮捕されることはなかったのではないか。きっと保釈金は史上最高額になると想像する。難儀なことである。
穿った表現をすれば、札束で頬っぺたを殴るようにプロ野球界に殴り込みを掛けたのが前述のライブドアだった。そこには既成概念がなかった。旧態依然としている人々には既成概念は安心の代名詞のようなものである。だから不安がプロ野球の発展を止めるような動きとなってしまった。しかし、一度数穴を開けられてしまえば後は早晩の問題である。楽天もソフトバンクもライブドアには感謝しなければならない。
ことほどさようにITは着々と既成概念をぶち破っている。
新生日本には是非とも必要な変革の一歩である!

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